結婚して家族を持つと、完全に一人で過ごせる時間は驚くほど少なくなります。
もちろん、それは悪いことではありません。
日々の暮らしの中で誰かと時間を共有できること自体が、すでに豊かさのひとつでもあります。
それでも、予定も義務もなく、ただ自分のペースで時間を使える一日が得られたとき、私には決まってする過ごし方があります。
意外とシンプルで、ホームセンターと家電量販店を2〜3店舗、気の向くままに回る。
それだけです。
一見、地味に聞こえるかもしれませんが、この時間には「考える」「想像する」「創りたいと思う」感覚が詰まっています。
今回は、そんな“理想的な休日”の過ごし方を、少し紹介したいと思います。
ホームセンターの回り方
まず向かうのはホームセンター。
特に目的を決めず、気の向くままに各コーナーを順に回っていきます。
ルートはいつも直感任せ。
その日の気分や、何となく気になった棚の並びで流れが決まります。
中でも時間をかけて見て回るのは、ネジや金具、木材などの素材コーナー。
用途がよくわからない部品や、特殊な形状をしたものを見ると、「一体何に使うものなのか」「これを使えば何か面白いものが作れそうだな」と勝手に想像が膨らんでいきます。
工具コーナーでは、さまざまな加工方法を思い浮かべながら、工作意欲がじわじわと湧いてくるのを感じます。
そうしているうちに、目に留まった材料をいくつかピックアップし、それを基に“まだ形にならない創造物”を頭の中で組み立て始めます。
しばらくすると、「この材料もあれば完成しそうだな」と、足りないパーツを探しに別の棚へ。
材料が揃ったところで、売り場の値札を足し合わせて見積もりを計算してみるのですが、たいていの場合、想定よりも金額が膨らんで現実に引き戻されます。
気づけば2〜3時間が経過。
手には何も持っていないのに、頭の中では一つの小さなプロジェクトを終えたような満足感に満たされています。
家電量販店の回り方
続いて向かうのは家電量販店。
ここでも特に買うものを決めているわけではなく、「今どんな製品があるのか」を見て回ること自体が目的になります。
まずはパソコンや周辺機器のコーナーへ。
スペックや価格を眺めながら、どの仕様がコストパフォーマンスに優れているかなどを考え、頭の中で仮想的な“導入検討会”が始まります。
自作用のパーツが並んでいる場合は、さらに妄想がはかどります。
家電のエリアでは、炊飯器や冷蔵庫、掃除機などを順に見て回り、「今のトレンド機能は何だろう」と確認しながら情報をアップデートしていきます。
機能の違いを比較したり、相場感をつかんだり。
同じことはオンラインショップでもできますが、現物を前にすることで得られる楽しさは、やはり別格です。
さらに、照明やオーディオコーナーにも足を伸ばします。
おしゃれな照明や音質の良いスピーカーを前に、「こういう空間を自分の書斎に作れたらいいな」と夢想する時間もまた、小さな幸せのひとつです。
ふつふつと購入意欲が湧いてくるのですが、なぜか「今日はやめておこう」という考えが突然出てきます。
おそらく、そのもの自体が本気で欲しいというよりも、“自分の手元にある状況を想像し、購買意欲が高まっていく過程”そのものが心地よく、その感覚を妄想のまま何度も味わいたい――そんな深層意識が働いているのだと思います。
気づけばここでも数時間が経過。
結局、何も買っていないのに、最新の技術やデザインに触れ、さまざまな想像を巡らせることで、不思議と充足感に満たされています。
まとめ
ホームセンターと家電量販店の共通点は、結局、何も買わないことにあります。
購入というゴールを迎えないことで、“次もまた同じ体験を味わえる”という小さなループが生まれます。
もちろん、何かを買うこともありますが、それは何度も考えた末にたどり着いた結果であり、その先には自宅での新しい楽しみが待っています。
今回はホームセンターと家電量販店を取り上げましたが、ボリュームは違えど、雑貨屋や書店、スポーツ用品店、ペットショップなどでも、同じような“思考の旅”が起こります。
買うことよりも、見て、考えて、想像することそのものが楽しい。
そんな時間を持てる休日こそ、私にとっての理想的な一日のひとつなのだと思います。
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