セミリタイア計画を考える際に、まず目標資産額をどの程度に置くのかを考える場面があると思います。
私はこれまで、シミュレーションの都合もあって、基本的に“実質額”を基準としてきました。
ただ最近になって、名目額で考えてみるという選択肢もあるのではないか、という疑問がふと浮かびました。
今回は、その点について少し考えてみようと思います。
名目と実質――どちらで目標を設定すべきか?
セミリタイアの目標資産額は、名目と実質のどちらを基準にするかによって、“未来の見え方”が大きく変わります。
名目額で考えると、物価上昇を反映した分だけ未来の金額は膨らんで見えます。
たとえばインフレ率を2%とすると、実質で5,000万円を目標にした場合でも、15年後の名目値は約1.3倍になります。
一方で、実質額で考えると今の価値のまま素直に見通すことができ、数字自体は比較的受け止めやすくなります。
ただその反面、名目額との比較で、“ゴールが遠のいたように感じる”という場面も避けられません。
どちらの数字も間違いではありませんが、私にとってより現実的で、そしてモチベーションにつながるのはどちらなのか、少し考えてみたいと思います。
名目と実質、どちらの欠点が許容しやすいか
名目と実質のどちらで目標資産額を考えるかは、数字の正確さだけでなく、受け取り方の“感覚”に影響するように思います。
名目額の場合は、物価上昇を反映することで将来の数字が大きくふくらみやすく、その分だけ“本当に届くのか”という不安が生まれやすいところが欠点だと感じます。
一方で、実質額の場合は、今の価値を基準にする分だけ見通しはつけやすいものの、名目額と比べたときにどうしても“進捗が遅く見える”という弱点があります。
この二つを比べたうえで、私自身が許容しやすいと感じるのは、実質額側の欠点です。
未来の名目値が膨らんで感じられることで、可能性まで薄れて感じてしまうほうが、自分にとっては不要な不安につながってしまうように思えるからです。
だったら、多少遠く見えても、価値基準そのものが揺らがない実質のほうが、まだ受け入れやすい気がします。
まとめ
名目と実質のどちらを基準にしても、完全に正しい方法というものはなく、どちらかの不便さを受け入れる必要があります。
そのうえで、私が最終的に選んだのは“実質額”を軸に考える方法でした。
実質額で考えれば、今の価値をそのまま基準にできるため、どれくらいの距離が残っているのかを素直に捉えられます。
もちろん名目との差が開き、“ゴールが遠く見える”という感覚は残りますが、それはまだ許容できる範囲だと感じました。
むしろ、価値の基準がぶれないことの方が、自分にとっては安心につながるように思います。
私にとっての目標資産額とは、“正しい金額”を導くためのものでもありますが、同時に、自分が前に進むための指標でもあります。
そう考えると、数字の大きさに惑わされにくく、日々の積み上げと結びつけやすい実質額のほうが、私には合っているのだと思います。
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