人は何のために生きるのか、人生の目的は何か。
そう考えたときに、私は「幸せを得ること」だと感じています。
では、その幸せはどんな時に、どれくらい感じることができるのでしょうか。
同じような出来事や体験であっても、心に残る日とそうでない日があります。
それは出来事そのものよりも、「それをどう受け取るか」が大きく影響しているのだと思います。
日常の中にあるささやかな出来事から、どれだけ幸せを感じ取れるか。
その“感度”こそが、私たちの満足度を決めているのだと考えています。
何が幸せかは人によって異なりますが、私は「感じ取る力」を意識することが、人生を豊かにするひとつの鍵になると考えています。
そしてそれは、セミリタイアにも影響しうるものだと思うのです。
※書き出したら大ボリュームになってしまったので三編構成としましたが、それでも文量の多い記事になってしまいました。
お時間が許せば、お付き合いいただけましたら幸いです。
幸せは出来事ではなく、受け取り方で決まる
同じ一日を過ごしていても、心に残る出来事がある日と、何も感じずに終わる日があります。
特別な差があるわけではなく、天気や仕事の内容、人との会話もほとんど同じことが多いのに、印象は不思議と違って感じられます。
それは、出来事そのものが変わったのではなく、受け取る側の心の状態が変わっているからです。
余裕がある日ほど、景色の色合いや人の言葉のやさしさに気づきやすくなり、忙しさや不安に追われているときは、それらが視界から抜け落ちてしまいます。
私たちが「幸せ」と呼んでいるものの多くは、出来事そのものではなく、感じ取る側の準備や姿勢によって大きく左右されているのだと思います。
つまり、同じ出来事でも、そのときの感度次第で得られる幸せの大きさは変わるということです。
幸せの感度という考え方
「幸せの感度」とは、同じ出来事の中からどれだけ幸せを感じ取れるかという力です。
感度が高い人ほど、日常の中にある小さな出来事からも多くの幸せを見いだすことができ、感度が低いと、どれだけ恵まれた状況にあっても心が満たされにくくなります。
感度は固定されたものではなく、常に変化しています。
新しい体験をしたり、刺激のある環境に身を置いたりすることで一時的に上がることもあれば、慣れや惰性によって少しずつ下がっていくこともあります。
重要なのは、その変化を自覚しておくことです。
感度が低下すると、幸せの基準が外側に向かい始めます。
「そのものの価値」よりも、「どれだけ高価か」「他人がどう評価しているか」といった尺度で判断するようになるのです。
こうした状態では、自分で幸せを感じ取る力が鈍り、満足を得ることが難しくなります。
幸せの感度を保つことは、質素に生きることや我慢を重ねることではありません。
どんな状況にあっても、出来事の中から自分なりの価値を見つけ、心の動きを受け取れる状態でいること。
それが、感度を高く保つということだと考えています。
感度が鈍るとき
幸せの感度は、意識しないうちに少しずつ下がっていきます。
日々の生活が安定し、同じことを繰り返す時間が増えると、変化を感じ取る力が鈍っていきます。
特別な刺激がなくても満たされる時期もありますが、その状態が続くと、やがて何をしても心が動かなくなってしまいます。
もう一つの原因は、他人の評価に自分の価値を委ねてしまうことです。
誰かに褒められたときだけ嬉しくなり、認められないと満足できなっていきます。
そうした状態では、幸せを感じる基準が完全に外側に置かれてしまいます。
自分で幸せを判断する力を失うと、感度はほとんど機能しなくなります。
さらに、より良いものを求め続けることも感度を下げる要因になります。
新しい経験や便利さを手に入れること自体は悪いことではありませんが、それに慣れてしまうと、かつての喜びが「普通」になり、満足の基準がどんどん上がっていきます。
結果として、同じ体験ではもう幸せを感じられなくなっていきます。
感度が鈍るというのは、幸福の欠如ではなく、幸福を感じ取る力の鈍化です。
つまり、外の世界が変わったのではなく、自分の感じ方が変わったということです。
その変化を自覚できるかどうかが、感度を上げるためのポイントになります。
感度を保つということ
幸せの感度を保つために大切なのは、特別な方法を探すことではなく、日常の中で小さな変化に気づき続けることだと思います。
毎日同じように見える景色の中にも、少しずつ違う表情があります。
それを意識して感じ取ろうとするだけで、心の働きが変わっていきます。
感度は環境や状況によって左右されますが、最も影響が大きいのは自分の意識です。
忙しさや慣れの中でも、自分が何に心を動かされ、何に価値を感じるのかを見つめ直す時間を持つこと。
それが、感度を保つための基本だと思います。
感度が高ければ、特別な出来事がなくても満たされる瞬間が増えていきます。
逆に、どれだけ恵まれた環境にいても、感度が鈍っていれば幸せは感じにくくなります。
感度を保つというのは、幸せを外に求めるのではなく、自分の内側で感じ取る力を鍛えることでもあります。
幸せの感度を意識的に保てるようになると、同じ一日でもその意味が少し変わって見えてきます。
次回は、その感度が下がってしまう原因や、再び高めていくための具体的な考え方について触れていきます。

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