スウェーデン人の生活感から学ぶ | 50歳セミリタイアを志向する轍録(わだちろく)

スウェーデン人の生活感から学ぶ

考え方・背景

出張でスウェーデンに来ています。
食事の場などでさまざまな話をする中で、スウェーデンでの生活や趣味について、少し印象に残るものがありました。

どれも特別な話というよりは、日常の延長にあるような内容ばかりです。
ただ、その何気ない会話の中に、生活のあり方そのものを考えさせられる要素が含まれているように感じました。

今回は、そのときに感じたことを、記録として残しておこうと思います。

スウェーデンでよく話題に上がる趣味

スウェーデンでの会話の中で、比較的よく話題に上がるのが「趣味」の話です。
その内容を聞いていると、日本で一般的にイメージする趣味とは少し異なる印象を受けます。

たとえば、家のリノベーションや拡張です。
キッチンを作り替えたり、ガレージを改良したりと、日本であれば業者に依頼するような作業を、自分たちでこつこつと進めていくようです。
単なる作業ではなく、趣味として楽しんでいる点が印象的です。
また、夫婦や家族で一緒に進めているという話も多く、その過程自体が家族の時間の使い方になっているように感じます。

釣りの話もよく出てきます。
単に魚を釣るだけではなく、ルアーを自作するところまで踏み込んでいる人も多く、形状の設計から塗装まで、自分の手で作り上げていくようです。
私は釣りに詳しくありませんが、その話を聞いているだけでも、なかなか奥深い世界だと思います。

さらに驚いたのが狩猟です。
シカやイノシシなどを猟銃で狩り、それをサラミやハムに加工して食べるという話も、特別なものではなく一つの趣味として語られます。
加工方法や味付けにもそれぞれのこだわりがあり、単に食べるだけでなく、そこに至る過程そのものを楽しんでいるようです。

これらに共通しているのは、「自分で手を動かして関わる」という点です。
出来上がったものを消費するのではなく、その過程を含めて楽しむ。
そのスタンスが、スウェーデンでの生活の一端を表しているように感じます。

衣食住に近いところで楽しむという感覚

これらの趣味が、スウェーデンの人すべてに当てはまるわけではありませんが、会話の中で繰り返し出てくることから、比較的一般的な感覚なのだと感じました。

改めて整理してみると、いずれの趣味も衣食住に近い領域にあります。
住まいを自分たちで作り、食べるものを自分たちで獲り、道具も自ら作る。
生活そのものと、趣味の境界が共有されているように見えます。

自然との距離の近さも、その背景にあるのだと思います。
都市的な娯楽が中心というよりは、自然の中で生活し、その延長線上で楽しみを見つけていく。
シンプルではありますが、その分だけ生活の実感が伴っているように感じます。

一方で、外の楽しみを持たないわけではありません。
年に数回長期休暇を取り、国外に旅行するなどして、普段とは異なる環境も楽しんでいるようです。

日常の中で完結する楽しみと、非日常としての外の世界。
その両方を無理なく行き来している点は、とてもバランスが取れているように見えます。

セミリタイア後の生活へ

こうした話を聞いていると、日本との違いも自然と意識させられます。
日本では娯楽の選択肢が非常に多く、便利で整った環境の中で、出来上がったサービスを楽しむことが一般的になっています。
その一方で、自然に近い生活や、自分で手を動かして何かを作るような趣味は、やや特別なものになっているようにも感じます。

もちろん、どちらが良いという話ではありません。
ただ、楽しみ方の方向性としては、少し異なるものがあるように思います。

セミリタイア後の生活について、「時間を持て余すのではないか」という不安が語られることがありますが、個人的にはそのような想定はしていません。
むしろ、こうした生活に近い感覚を持っていれば、時間の使い方はいくらでも広がっていくのではないかと感じます。

生活の延長線上に楽しみがあること。
特別な準備や環境がなくても、自分の手で関わりながら時間を過ごせること。
そうした視点を持っておくことで、選択肢は自然と増えていくのだと思います。

スウェーデンで感じた生活は、その一つの具体例のようにも感じました。
こうした感覚や視野を持っておくこと自体が、これからの生活を少し豊かにしてくれるのではないかと思っています。

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