人の成功や、誰かの“手に入れたもの”を見たときに、嫉妬をするという感覚が、私にはほとんどありません。
物心ついたころから、すでにそうだったと思います。
しかし、セミリタイアという生き方を考えるようになってから、この感情の欠如は、セミリタイアという選択と相性が良いのではないか――
そんな考えが浮かんできました。
今回は、この“嫉妬という感情の欠如”について、メリット・デメリットの両面から整理し、その性質がセミリタイアの適性につながるのかどうか、少し考えてみようと思います。
嫉妬が少ないことで得している点
私に嫉妬という感情がほとんどないことは、長いあいだ、特に意識してきませんでした。
しかし改めて整理してみると、いくつかの“得している面”が見えてきます。
① 人と比べない
誰かの進捗・成功・所有物を見ても、「自分も追いつかなければ」とか「羨ましい」とは、ほとんど思いません。
というよりも、そもそも他人にあまり興味がわきません。
比べることが少ない分だけ、自分が何を感じ、どう考え、どうしていくか、ということだけを考えています。
② 向き・不向きを自然に受け入れる
嫉妬をしないことで、“自分にもできるはずだ”という思考になりにくく、得意な人がいれば、その人の良さを自然に受け入れられます。
そのため、自分の苦手な部分は、得意な人に遠慮なく任せられます。
逆に、自分の得意な部分で頼られたときは、期待に応えられるよう頑張ります。
そういったWIN-WINな循環を好んでいます。
③ 時間の進み方がゆるやかになる
他人の基準を基点にしないため、焦りに背中を押されることがほとんどありません。
そのぶん、じっくり長く続けることや、積み重ねることを前提に考えられる、という利点があるように思います。
嫉妬が少ないことで“損”している可能性
嫉妬しないことには、気楽さや生きやすさがあります。
しかし同時に、“損をしている可能性”についても考えておきます。
① モチベーションの燃料になりにくい
嫉妬という感情は、時に“行動のきっかけ”になると言われます。
「あの人のようになりたい」「自分もやってみたい」そうしたエネルギーが弱い分だけ、外部から押されて動く、という姿勢は少なくなります。
そのため、自分の内側に“動く理由”を見つけない限り、なかなか行動に移らないという面があります。
② 危機感が育ちにくい
他人との比較をしないことは、心の安定にはつながります。
しかしその一方で、“もっと努力しなければ”という危機感は育ちにくい、という側面もあります。
そのため、周囲からは「危機感が薄い」「のんびりしている」と映ることもあるかもしれません。
③ 社会的な評価を気にしない
世の中では、ある程度の競争や実績が“評価”につながります。
嫉妬しないことは、“人からどう見られるか”に関心が薄くなる、という結果を生むこともあります。
この性質は、自分の軸を失わずに済む反面、評価や実績をもとにした選択肢を自ら狭めてしまう可能性もあるのだと思います。
こうして整理してみると、嫉妬をしないことは、生きやすさと引き換えに、“危機感の希薄さ”という弱点を持っているようにも思えます。
しかし、その性質を自覚しさえすれば、“嫉妬を燃料にしないモチベーション”を保つ方法もあると思います。
嫉妬しない私が、モチベーションを保つ方法
嫉妬という感情が少ないことで、外から押されるようなモチベーションは、あまり働きません。
では、どうやって前へ進む気力を保っているのか。
自分の感覚を整理しながら、少し考えてみました。
① 自分との比較を行う
まず、他人ではなく、“過去の自分と比較”したり、“現在の自分と未来の自分を比較”することが多いです。
過去の自分からの変化や成長を確認しながら、“数年後の自分”という基準を設定します。
そこに生まれた新たなギャップに対して、自然と背中が押されます。
②「仕組みを理解したい欲」をエンジンにする
何かを理解したい、どうしてそうなるのかを知りたい――
その欲求があると、勉強や調べものは苦ではなくなります。
それは努力というより、“好奇心の延長” のような感覚です。
嫉妬がモチベーションになりにくい代わりに、理解欲がエンジンになることが多いように感じます。
③「静かな積み重ね」を楽しむ
昨日より少しだけ前に進んだという感覚や、思考した記憶が少しずつ積み上がっていく感覚を、私は静かに楽しむことができます。
派手ではありませんが、それが私にとっての静かなモチベーションの源かもしれません。
まとめ
セミリタイアという計画は、短距離ではなく、長期戦の生き方です。
焦らずに、比べずに、“自分ならではの速度”で歩き続けることができるなら、嫉妬の少なさは、思っていた以上に大きな味方になるのかもしれません。
嫉妬を燃料にしないということは、裏を返せば、外的な刺激に頼らず、自分の内側でモチベーションを組み立てられるということでもあります。
その意味で、嫉妬しないこの性質は欠点ではなく、セミリタイアの長期戦を静かに支える適性のひとつだと感じられます。
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