最近、生活の中で「逆の立場を経験しているな」と感じることがあります。
日本で暮らしていた頃と比べると、家計やお金に関わる立ち位置が、私と妻で入れ替わっているからです。
当時はあまり意識していませんでしたが、立場が変わると、見えてくるものや考え方も少しずつ変わってきます。
その変化を、今のうちに記録として残しておきたいと思います。
日本にいた頃の役割分担
日本で生活していた頃、家計の管理はほとんど妻に一任していました。
収支の細かい状況や残高についても、私はあまり把握しておらず、必要なときに共有してもらう、という距離感だったように思います。
あえて細かい数字を見ないようにしていた面もありました。
家計の残高状況をある程度シャットダウンすることで、旅行や趣味について、自由に考えられる状態を保ちたかったからです。
今振り返ると、その状態は私にとっては気楽で、楽観的に物事を考えやすい環境でした。
一方で、その裏側で、妻が日々の管理や調整を担ってくれていたことも、今になってよく分かります。
駐在生活で入れ替わった役割
駐在生活が始まってから、家計に関わる役割は入れ替わりました。
日本側の定期的な引き落としや各種手続きについては、引き続き妻が状況を把握し、必要に応じてサポートしてくれています。
一方で、私が担当するようになったのが、オランダの口座管理です。
こちらの口座には、毎月の給与だけでなく、ボーナスの先払いにあたる分や、出張費・学費などの前払い分も含まれています。
実際に使える残高を把握するには、こうした内訳を意識して見る必要があり、今の状況では私が管理した方が都合が良いのです。
現実を把握する側になると、思考は変わる
駐在期間も終わりの可能性が見えてきたこともあり、最近は、妻が旅行の計画をいろいろ考えてくれています。
行きたい国はまだまだたくさんあり、学校の休暇に合わせて、いろいろとプランニングをしてくれています。
そうした作業は、どうやら妻にとって楽しいものらしく、集中すると何時間でも向き合っている様子です。
考えている時間そのものも楽しんでおり、日程などを条件にしつつも、自由にいろいろな案を考えています。
一方で、私はというと、銀行口座の残高推移を意識せざるを得ない立場になりました。
そのため、どうしても積極的な案を出しづらく、妻の考えるプランに対しても、費用の見積もりやタイミングの現実性を先に考えてしまいます。
「その時期なら行けるかどうか」「宿泊費はもう少し抑えられないか」といったことが、自然と頭に浮かんできてしまいます。
自由な思考と現実認識、そのあいだで
こうして振り返ってみると、今の状況は、日本で生活していた頃とは、ちょうど逆の立場になっているように感じます。
当時は、家計の管理をほとんど妻に任せた状態で、私はどちらかというと楽観的に、旅行や趣味のことを考えていました。
今はその立場が入れ替わり、私のほうが現実的な制約を意識する側になりました。
その経験を通じて、現実的な状況を細かく把握することが、思考の幅を狭める方向に働くのだ、という持論が、少し裏付けられたようにも感じています。
もちろん、実際に行動に移すまでは、考えること自体は自由です。
それでも、手元の数字や条件を強く意識していると、無意識のうちに、思考にブレーキがかかってしまうことは避けられないように思います。
日本での自分を振り返ると、ほとんど丸投げに近い形で任せていたことを、少し反省する気持ちもあります。
同時に、そうした役割を担ってくれていた妻に対して、感謝の気持ちも改めて感じています。
自由な思考と、現実の認識。
そのバランスを取るのは簡単ではありませんが、夫婦それぞれの思考が、必要以上に抑制されすぎないよう、何か工夫をしていけられればなと考えています。
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