駐在生活の“不便さ”がくれた節約のヒント

資産形成

こちらでは、夜8時を過ぎると街はすっかり静かになります。
9時になればほとんどの店が閉まり、日曜日には一部を除いてお店そのものが休業します。

ガソリンスタンドのショップがあるにはありますが、日本のコンビニのような利便性とはほど遠く、もちろん夜間は閉まっています。
必要なものを気軽に買いに行く、という感覚にはなれません。

外食もまた、気軽とは言えません。
価格が高いうえに、「わざわざ食べに行きたい」と思える料理に出会う機会も多くありません。

改めて、日本の食文化の豊かさと便利さを実感する瞬間です。

しかし、この“不便さ”の中で暮らすうちに、少しずつ自分の中の感覚が変わってきました。
不便であることが、結果的に支出を減らし、生活をシンプルに整えるきっかけになっている──そう感じるようになったのです。

夜の買い出しをしなくなった

日本にいた頃は、夜に少し飲みたくなったときや、ちょっとしたお菓子が欲しくなったときなど、近くのスーパーやコンビニに足を運ぶことがよくありました。
けれど、こちらでは基本的に夜8時を過ぎれば店が閉まり、夜間に買い物をするという選択肢そのものがありません。

最初のうちは少し不便にも感じましたが、買えないなら買わない──それだけのことです。

結果として、夜の衝動買いがほとんどなくなりました。
“ほとんど”としているのは、スーパーの閉店時間に間に合う場合は、つい車を走らせてしまうことがあるためです。

それでも、必要なものは日中に計画的に買うようになり、まとめて買い出しをする習慣が身に付きました。
結果的に、余分なものを買う頻度が自然と減っていきました。

外食が極端に減った

日本にいた頃は、月に2〜3回は外食をしていました。
主に週末など、買い物のついでや気分転換も兼ねて外食をするのがちょっとした楽しみでした。

しかし、こちらでは外食は高コストで、食の選択肢もそれほど多くありません。
「せっかくだから」と出かけるほどの魅力を感じる機会も少なく、自然と外食の回数は減っていきました。

自宅での食事を中心にすると、スーパーで入手しやすい材料で作れるメニューを工夫して楽しむようになり、結果的に支出も減りました。
外食をしない生活が“我慢”ではなく“日常”になった感覚です。

もちろん、誕生日などの節目には外食を楽しむこともあります。
それを特別な日の楽しみとすることで、外食そのものの価値が、以前よりも高まったように感じています。

美容院を利用しなくなった

私は短髪が好みで、日本にいた頃は月に一度、美容院に通っていました。
いわば「半固定費」のような存在で、特に意識せずに毎月の支出に組み込まれていました。

こちらでも美容院はありますが、料金が高いうえに、仕上がりが思うようにならないこともあります。
ある時、店員に「その長さなら自分で切ればいい」と言われたのをきっかけに、思い切って妻にお願いしてみました。

最初のうちは時間もかかり、互いに緊張しながらの作業でしたが、回を重ねるうちに妻の腕がみるみる上達。
今では美容院に行かなくても、十分満足できる仕上がりになっています。

結果的に、毎月の出費が減っただけでなく、美容院にかける時間も削減できました。
この“セルフ理髪スタイル”は、帰国後も続けるつもりであり、妻には感謝しています。

不便さを受け入れることで得た気づき

駐在生活を通して感じたのは、「不便さ」は必ずしも悪いものではないということです。
便利さが制限されることで、買い物や食事などを一つひとつ丁寧に考えるようになり、結果的に支出が自然と整っていきました。

日本に戻った後、便利なサービスをすべて排除して生活することは現実的ではありません。
それでも、いまの環境で身についた感覚を少しでも残し、充実への感度を高く保ちながら暮らしていけたらと思います。

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