円安と“損した気分”の構造:感覚と事実を整理する

記録・雑記

為替レートが、いよいよ 1ユーロ180円目前 となってきました。
と思いきや、この記事の投稿前には180円に到達していました。

年度初めの水準と比べれば、すでに 10%以上の変動 です。
その影響を受けて、社内為替レートおよび給与の見直しが実施されました。

規定通りの処置であるとは理解しつつも、今回の改定は、一見、駐在員にとって有利な内容には見えませんでした。
数字だけを見ると、実質的な減給のようにも感じられるため、どうしても違和感が残ります。

とはいえもっと冷静に見れば、“減給と断定できるのか”という疑問もあります。

その不満のガス抜きも兼ねて――
そして、判断の整合性を確かめるためにも、この記事の中で整理してみようと思います。

数字による整理

まずは、今回の改定がどの程度の影響を与えているのか、仮の数字を用いて整理しておきたいと思います。

社内為替レート(円/ユーロ)

  • 年度当初:156円
  • 今月から:176円

現地での受取額:3,000ユーロ(固定)

日本側給与(手取り)

  • 年度当初:470,000円
  • 今月から:480,000円

この仕組みでは、現地で受け取ったユーロが社内為替レートで円換算され、その分が日本側給与から差し引かれる形になります。

仮にこの数字で計算した場合――

この 毎月積みあがるマイナス分は、原則としてボーナス月で清算されます。
しかし、清算しきれない場合は、差額を会社に送金する必要が出てきます。

私の個人的な認識ではありますが、社内レートが実レートより低く設定されているのは、為替リスクへの”多少の配慮”があるからだと思っています。
それでも今回の変更は、日本側の手取りが減る構造になっており、実質的には“減給”に近いと感じてしまします。

為替レートがどう変動しようとも、こちらでの生活の実態は変わりません。
生活費が増えるわけでも、補助が増えるわけでもありません。
その一方で、減額となった分は“余分な送金”として現れます。

仕組みを理解したい、規定を尊重したい、と思う気持ちは間違いなく存在しています。
けれど、それ以上にどうしても、納得しきれない部分だけが残ります。

実際に“損”をしているのか?

では、実際に“損”をしているのでしょうか。
それとも、単に感覚が揺れているだけなのでしょうか。
ここを少し冷静に考えてみたいと思います。

私の給与は、基本的に円で決められています。
現地でいくらユーロを受け取ろうとも、もらった瞬間に社内レートで円換算され、その分だけ日本側の給与から差し引かれます。

ということは――
円換算された給与が増加しているのであれば、本来は喜ぶべき、ということになります。

もちろん為替のリスクは残ります。
”多少の配慮”があったとしても、実際の為替レートが社内為替レートを下回れば、ユーロでもらった分は“損”になってしまいます。
さらに、最終的には帰国し、円に戻すまで結果は確定しません。

――ここまで整理すると、今回のケースに限れば、実際には“損”ではなく、“得”であった。
ということになります。

“損”だと感じてしまった理由

では“損”だと感じてしまったその正体は何か。

今回、“得”をしているはずなのに納得できなかった理由は、仕組みを冷静に整理すると、はっきりしてきました。

  1. 社内為替レートが上がったことで、現地給与の円換算額が増大
  2. この増分が日本側の給与から差し引かれるため、結果として、円で送金する額が増える
  3. 現地での生活実感は何も変わっていないにもかかわらず、現地に残るユーロが減る

という構造が生まれました。
これにより、私はユーロ基準で“減額された”ように感じてしまった、というわけです。

実際には損をしていないはずなのに、“損をしたように感じる”。
このズレが、感覚としてのストレスにつながっていました。

まとめ

今回の件を整理してみると、損をしていると感じたのは、事実ではなく“基準の変化によって揺れた感覚”でした。
感覚だけに頼ってしまうと、事実をゆがめて認識してしまうことがあります。
だからこそ一度立ち止まり、冷静によく考える姿勢も大切なのだと改めて感じました。

ただ、今回 “結果として得になった” ことは、必ずしも安心につながるわけではありません。
帰任時の為替リスクがあることも忘れずに、セミリタイア計画と向き合う視点は、これからも整えていきたいと思います。

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